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奥武蔵、念願の高ワラビ尾根を登ってきました

2020-10-30
所沢店の成田です。
 
10月6日ですが、
秩父鉄道浦山口駅スタートで、、
子持山北尾根の支尾根である、
高ワラビ尾根を登り、
大持山の西尾根を下ってきました。

 
どちらも道標がほぼない、
バリエーションルートです。
子持山、大持山の山頂は通りますが、
目的はむしろ、この高ワラビ尾根を歩くことでした。
 

以前ひだまり山荘が
「ラン・プラス・トレイル」誌
で紹介された号の中で、
この尾根がオススメのマイナールートとして、
小さく取り上げられていた事がきっかけです。
 

オススメされていたのは、
池田和峰さんという
『奥武蔵登山詳細図』*の作成に関わられた方です。
奥武蔵を隅々まで踏査した方のオススメとあって、
ずっと歩きたいと思っていました。
 

というわけで、
それから数年も経っちゃいましたが、
奥武蔵登山詳細図とコンパスを
ザックに詰めて行ってきました。
 
日本各地で連日、
クマ出没情報が報じられていますので、
今回は細心の注意を払うつもりで向かいました。
秋なのでスズメバチもですね。
 
そしたら登山口に到着するやいなや、
頭上で「ガサガサッ」と
何かが木の枝を揺さぶる音が。
まさか、クマかっ!
 
いや違った、栗を取ろうとしているサルたちでした。
県道沿いでさっそくサルとは。
気分が盛り上がります。
 
高ワラビ尾根は長かったです。
子持山まで5時間かかりました。
出会ったのはトレランの2人だけでした。
 
登り始めからコースが不明瞭で、
迷いやすい所もいくつかありました。
踏み跡は、うっすらあったりなかったりですが、
基本は、尾根ルートなので、
地形は読みやすかったです。
 
地図を使って冒険しにきた身としては、
所々にあるピンクテープが、
ちょっぴり残念でした。
 
奥武蔵らしいゴツゴツの露岩や、
木がビッシリ生えた、
ゴジラの背のような痩せた尾根。
何度も繰り返す急登。
変化に富んでいて楽しかったです。
 
広葉樹林に包まれてからは、
クリや色んな種類のドングリが落ちていました。
僕はドングリ好きなので、
何度も脚を止めては、
そのカタチに萌えました。
 
そうそう、
巨大な秩父さくら湖を、
尾根上からバッチリ眺めてきました。
この景色は、今回期待していたモノのひとつでした。
 
子持山から大持山の尾根は、
いつ来ても雰囲気が良いですね。
尾根の西側の「雨乞い岩」から、
いま歩いてきた高ワラビ尾根や長沢背稜、
両神山や、
おととし登った二子山がよく見えました。
 
そういえば、
高ワラビ尾根から大持山までは、
ひたすらアセビが繁殖していました。
シカの食害が進むと
こういう植生になるとか聞きましたが…。
 
大持山からは西尾根を下りました。
道標はないです。
尾根上部は積もった落ち葉で踏みあとゼロ。
これは逆に燃えるってもんです!
 
早くしないと16:00発の最終バスに間に合わないので、
ブナ林の中を急ぎます。
このバスで、
車を停めた浦山口まで戻る算段です。
急げ~!
 
最後の目印となる送電線を越えて、
ゴールまで残り数百メートル!
よし、あと30分あるぞっ。
 
というところで、
やっちゃいました。
最後の最後でコースを外れちゃったんです。
落ち葉と礫が混じった、
すごい急勾配に出てしまいました。
明らかにこっちじゃないです。
 
脱出に時間がかかり、
ゴール地点に着いた時には、
もう16:00過ぎでした。
バス、終了。
 
でも、まあ、
バスに乗れなくてもいいか、
くらいに思っていました。
浦山の集落と、
さくら湖を見ながら帰れるなんて、
滅多にないチャンスですよ。
 
それにこの道は、高校山岳部時代、
ある山行の帰りに、
硬い革靴で踵のマメが潰れて、
痛みに耐えながら歩いた、
ある意味、懐かしの道なんです。
 
よっしゃ、
なら、いい機会だから歩いちゃおうか!
イェーイ!(ハイテンション)
どうせ車を止めた浦山口まで
5キロぐらいでしょ確か。たぶん
 
…6キロだったかな。
 
まあ1時間もあれば着くんじゃないかな。
おっ、あったあった案内板だ。
えーと、、、浦山口までは、、、
 
う、浦山口まで9.6キロとか書いてあるよ!!
マジか!
これって今から歩いて…
2時間、か………。
 
というわけで、
浦山口まで戻った時にはもう真っ暗でした。
道は完全な舗装路でしたが、
クマ注意の看板がそこかしこにあって、
山の中より怖かったです。
 
で、最高の一日でした。
 

『奥武蔵登山詳細図』*吉備人出版刊 900円+税
国土地理院の地図(25,000分の1)をさらに拡大。
とても見やすい縮尺(16,500分の1)と、
詳細な書き込みで人気の地図です。
店頭でご覧ください。
高ワラビ尾根
秩父さくら湖
高ワラビ尾根
大持山西尾根
大持山西尾根のブナ林
この送電線を過ぎた後、ルートを外しました
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