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大源太山

2020-05-03
南側から見た姿
所沢店の成田です。
 

ずっと新潟の大源太山の事を
書きたいと思っていて、
やっと書けました。
長いですが、おつきあいください。
 

数年前
「上越のマッターホルン」の名前に惹かれて、
大源太山に登りに行きました。
 

谷川連峰の北外れにあり、
標高は1600メートルに満たないですが、
谷が深くて高度感があるんですね。
しかもこの標高で森林限界を超えているから、
展望も非常によかったです。
自然林に包まれているのも魅力でした。
 

行ったのは9月初旬です。
前夜発で麓の旭原に着き、
車の中で仮眠して朝を待ちました。
 
雨が降っていて、
夜半には止む予報だったのですが、
6時になってもまだ止まず。
 
コースには渡渉地点が2ヶ所あり、
稜線上の行動時間も長いし、
稜線で雷に合うのは嫌だし、
エスケープルートもないし、
雨だから景色もひたすらないかも.......。
 
と、中止にしようかとも考えましたが、
予報を信じ、いざ出発!
 

沢の水はそれほど多くなく、
渡渉点は問題なくクリア。
ブナ林の急登を詰めて行くと、
ついに西の空に晴れ間が見えてきました。
 
やった、ざまあみろと、
誰に言うでもなく呟いてしまいました。
 

あ、このブナ林に巨大なナメクジがいました!
ヤマナメクジっていうんですね!  
初めて見ました。
体長が15センチほどもあって、
太さはアルトバイエルン(ソーセージ)を
2回り大きくしたくらい。
 
2匹いて、最初はそれぞれ離れた所にいたのですが、
やがて惹かれ合うように、
お互いナメ近づいていく様子が、なんとも.......(汗)
 

森林限界を抜けてしばらく行くと、
なんてことのない岩場に、
何故かクサリが張ってありまして。
 
なんでこんなところにクサリが???
といぶかりながら岩に乗った瞬間、
突然「ズルッ!」と滑りました。
なんだこの岩!
 

この岩、濡れているとすごく滑るんです。
晴れていると多分わからないです。
 

山頂はガスっていて景色は見えませんでしたが、
晴れていれば
迫力ある景色が広がっているんでしょうなぁ。
他には誰もおらず、ゆっくりお昼。
 

ここからはしばらく稜線歩きです。
アスレチックのような岩場を下って行き、
振り向くと、
「上越のマッターホルン」の、
名前にふさわしい姿が見られました。
場所によっては双耳峰のようにも見えました。
 
西側から登ってきたガスが、
目の前の稜線を境に東側に下っていく滝雲の様子に、
しばらく惹き込まれました。
 

七ッ小屋山は、
いわゆる馬蹄形縦走路の途中にあるピークですね。
湯桧曽川を挟んで、
白毛門から谷川岳方面の景色が雄大です。
1600メートルクラスなのにこの景色は、
本当に凄いです。
 

この先も、
池塘が所々に現れたり、
笹薮と草原がどこまでも広がる風景に出会えたり、
とにかくこの山は飽きませんでしたよ。
 

稜線歩きは「シシゴヤノ頭」までです。
雄大な風景とは、このあたりでおさらばです。
 
ここから大源太山を見ると、
山容が幅広に見えるんですね。
そういえば本物のマッターホルンも
南壁側から見ると幅広に見えるんでした。
そんなところもマッターホルンに似ていました。
 

そういえば、
最初から最後まで誰とも出会いませんでした。
 

そんなに有名な山ではないですが、
名山の趣きがありました。
コロナが終息したら、
絶対もう一度登ってやるぞと思っています。
 
渡渉点
惹かれ合うヤマナメクジ
ブナの急登
ついに晴れ間が
七ッ小屋山
池塘
笹薮と草原
シシゴヤノ頭から大源太山
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