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正月の冬山

2018-12-27
層積雲
ひだまり山荘の荻原です。
 
けさは多峯主山へは行かないで
家の周りの周回道路をグルグル走りました。
 
空には層積雲が出ていました。
天気図は西高東低の冬型です。
 
関東は晴れますが、
北アルプスなどは正月に向けて
大変厳しい状況になることが予想されます。

昔話で恐縮ですが
20歳代のころは、
正月といえば北アルプスに入っていました。
 
正月に劒岳に登った時のことです。
当時の写真が1枚だけ残っていました。
劒岳山頂での記念写真。
パーティで僕が最年少でした。
 
この日は山頂にテントを張ってふたりで泊まりました。
上空は高曇りで、気温もさほど低くなかったと思います。
まさに嵐の前の静けさでした。
 
夜半から雪が降り出し、いくら除雪しても追いつきません。
あっという間にテントが押しつぶされてしまいました。
 
雪洞を掘ってその中に入り、ひと息つきましたが、
外は大荒れでした。
 
朝になって雪洞から這い出すと、
外は薄暗く雷が鳴り視界もなく、まだ猛吹雪です。
 
テントを何とか掘り起こし、
南壁を登ってきた同じ山岳会のふたりと合流し
早月尾根を4人で下ったのですが、
下からものすごい暴風と氷の雪粒が顔につき刺さってきて、
下を向くことすらできませんでした。
 
劒の岩稜を、懸垂下降を何度も繰り返し下りました。
そんな正月山行もありました。
 
ことしの年末から年始にかけては
北アルプスなど、冬型の影響を受ける高山では、
気温が低く風も雪も激しくなることが予想されます。
 
冬山に入山されるみな様、
どうぞ、くれぐれも気を付けて行ってきてください。
 
1970年代、正月の劒岳山頂
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